2013/11/20

PAUL McCARTNEY、来日公演を終えて。

すっかり冬模様。

寒い方が好きなので大歓迎でございます。

相変わらず制作と納品の毎日。
来週くらいでいったんは一段落かな。

自称、そこそこの心配性。
納品前日まで作業に追われる、みたいな進め方は精神的に良くないので早め早めに、
余裕をみつつ効率的に進めたいんですが、
最近はかなりギリギリ。

明日納品だから仕上げるまで帰れない! っていうのは久々。

そうなると焦るから余計ダメです。いかんいかん。


年末まであと少し。
年末年始までにキレイにするか! ってわけで、この時期は修理が増えます。

量が増えてくると年末までの納期に間に合わなくなる事もあるので、
椅子やソファの張り替え、テーブルの再塗装などなど、
お修理ご検討の場合は早めが吉でございます。

今日も椅子、張ってます。











































さてさて、千秋楽も近づいてきたのでそろそろ感想を。

11/11 ポール・マッカートニー 来日公演、初日に行ってきました。

PAUL McCARTNEYのライブを観る、夢が1つ叶った瞬間。






























本当は野外で、フェスで観たかったんだけど、たぶんこれが最後のチャンスかもしれないから。

そんな事を言ってたのが恥ずかしくなるくらい、すんばらしいライブでした。
生涯ベストライブの1つになると思う。

こみ上げるものが、たくさんあった。



「ライブパフォーマンスの素晴らしさ」 と 「The Beatles,PAUL McCARTNEYへの想い」

相乗効果でパーフェクトなライブでした。


ポールの新譜を聴くと、ソングライティングは勿論のこと
古臭さなんて微塵もなく、むしろ今っぽい音でほんとかっこいい。
御年71歳、常に時代にアジャストした曲を作れる才能と柔軟さ。
しかもライブでは何倍も恰好良かった。 

The Beatlesの曲は勿論、最近の曲で驚かされるとは思わなかった。
新譜からの曲に叩きのめされた。

PAUL McCARTNEYは勿論レジェンドなんだけど、

最高峰のロックンローラーであり、最高のパフォーマーです。

どんな席で観てた人も、「最高だった」と声を揃えて言っていた。
ホールやドームみたいな大箱で、全ての人を満足させる、
みんなが知ってる曲だから? それを差し引いてもすごい事です。

曲の合間も休まずお客さんに声を掛けて、大阪弁であいさつして、盛り上げて。
休憩しない、水も飲まない。
演奏も、音響も、全てがパーフェクト。 唯一無二。

好きなようにやってもお客さんは入る。
でも、お客さんを全力で楽しませる事を最優先してくれている。
50年もライブを続けていて、常に全力でそんな事をしてくれる人がいますか!?


若い事にビートルズが大好きだったとか、1966年の武道館に行ったとか、
特に強い想い入れが無くても、十二分に感動させられるライブだったと思う。



誰もが知ってる伝説のバンド、The Beatles。

僕にとって、PAUL McCARTNEYはそれ以上に特別な存在かもしれない。

中学生の頃、「洋楽聴いてたら恰好良いんじゃないか」というありがちな理由で
当時流行っていたCDをレンタルして、何が良いのか分からないけど聴いてた。

「レコード聞いてたらこれはもう完全に恰好良いやろ」って、
家にあったレコードプレイヤーを自室に移動させて聴いてた。
たまたま家にあったホワイトアルバムが気に入って死ぬほど聴いた。

中学生だからお金がない。CDは高い。
レコード専門店じゃなく日用品と雑貨も置いてるような近所のジャンク屋で
中古レコードが売ってるのを見付けた。中2くらいかな。
モノによっては一枚300円とか500円で買えた。

そこでWINGSとポールのソロを大量に買った。安かったから。
レコードの帯に「ポール・マッカートニー」って書いてあるのが分かり易く魅力的だった。
後々、そこでジャケ買いしたレコードに
faces,traffic,yard birds,action,kinks などなどがあった事を知り
(当時は全部同じに聞こえたし、バンド名も知らないから何とも思わなかったんだけど)
聴き始めがこれじゃ今の好みも納得だと思う事になるわけですが。

たぶん、ビートルズもあったんだけど微妙に高くて買わなかったんだと思う。
WINGSも「Band on the Run」だけ持ってなかった事を考えると、
あの今は潰れたジャンク屋のおっさん、結構分かって値段付けてたな。

唯一、名前も知ってるポール・マッカートニーはその頃から特別だった。

ビートルズに嵌る前にポールにどっぷりだったから、
『ジョン派? ポール派?』なんて質問は考える必要もなし!

ポールが在籍していたバンドが、ビートルズ。

未だにそこは全く揺るがず。


こんなハッピーな時に書かなくてもいいんだけど、
言わずにはいられない。

「何でジョンが好きなの?」

時代を変えるほどのスーパーバンドになったビートルズ。
モッズとパンクの心意気が同じように、ビートルズもロックンロールバンド、
ストーンズやフーほど激しくはないけど、色々むちゃくちゃやってたわけで。
ジョンもポールも進んで政治的な発言したりとか、そういうタイプではなかったけどね。

世界的に売れて、富も名声も手に入れたジョンは
ちょっとエキセントリックな女性にゾッコンに。奥さんも子供も捨てて一直線。

解散間近の通称「ゲット・バック・セッション」で作られたこの曲

「Get Back」



Get back, get back
Back to where you once belonged
Get back Jo  

「戻ってこいよ、元いた場所に戻れよ」

ポールからジョンへ向けてのメッセージだとも言われています。

あくまでポール目線でしかビートルズを見れない僕は

聖人ジョン・レノンが嫌いだった。
全然ロックじゃない。
そんな奴ちゃうかったのに急に愛と平和とか…

ジョンってダサくね? ブレブレやん。

ジョンのレコードだけは絶対買わない、と決めていた。


最近になって少しだけ考えを改めた。


ジョンはその後、その女性と共に愛と平和を高らかに掲げ、
反戦運動など政治活動にも精を出し
共作でちょっと前衛的なレコードを出し、ソロでも作品を作ります。
晩年はそういった政治的な活動は影を潜め、
革命を掲げるラディカリズムを放棄して保守化したとも言われます。


ビートルズ関連の書籍は山ほどあります。

ジェフリー・ジュリアーノ著 「ジョン・レノン アメリカでの日々」
アルバートゴールドマン著 「ジョン・レノン伝説」

などなど、聖人ジョン・レノン像からかけ離れたモノも。

薬物依存からは抜けられず、過去の浮気相手との関係もダラダラ続け、
鬱状態が続き、過食拒食を繰り返し、
奥さん専属占い師の言う通りに振る舞わなければいけない、そうせざる負えない自分に悩み、
しかし奥さんにも半分見放され、悩み、もがく。

一番の代弁者であった奥さんの語るジョン・レノン像とはずいぶん違う。
実際どうだったのか、どちらが真実かはもう分からないけど。
聖人ジョン・レノンを信じる気にはなれない。



ジョン・レノンは愛と平和の伝道師じゃないとする。

すごく繊細で、人に左右されやすく、夢想家で、ダメダメな弱い人間だったとしたら。

そうじゃないとあんな曲は書けないんじゃないか。と、思った。


こんなはずじゃなかった、これでいいのか、と悩みながら
表立っては聖人ロックスターを演じ、俺こんなんやったっけ?と思いつつ
でも平和を願って、愛を信じて、それも本音だし。
グズグズ…

そうやとしたら、ロックやん、と。 


ジョンの魅力は愛と平和のロックスターではなく、
聖人ロックスターとダメ人間の狭間でグズグズ悩める1人の人間としての方じゃないか。


こんな曲を、愛と平和を啓蒙する為だけに書けるはずがない。




ポール・マッカートニー

『ジョンは偉大な人物だ。
    でも、彼の偉大さは、彼が聖人ではないという点にもあるんだ』


そういう事だと思う。
少しだけ納得がいった。



そんな事を想うのも好きだからこそ。

ジョンもポールも、間違いなく天才。ロックスター。
ビートルズはいつまでもベストバンドの1つ。

そんなビートルズの、ポールの曲を生で聴けた事は本当に、本当に嬉しかった。

今までも特別だった曲が、ライブを観ることでもっともっと特別になった。


ライブ翌日、車で走りながらホワイトアルバムを聴き直した。

擦り切れるほど聴いた曲、何度聴いても最高やった。





ライブで聴けた曲、聴けなかった曲、

まだまだ聴きたい曲が山ほどある。

ポールは最後に『see you next time!』と言ってくれた。

わざわざハッピ着て関空から降りて来て喜ばしてくれたと思ったら、
そのハッピをオフィシャルグッズでなかなかの値段で売ってたり、

ポールのそういう所、最高や。



  

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