2016/12/27

今年のまとめ。

<年末年始の営業について>

2016年は12月28日(水)まで営業しております。
2017年は1月5日(木)からの営業となります。



あとは納品が1つと修理のお引き取り1つを残すのみ。
何とか今年も無事に新年を迎える事ができそうです。

こちらはオーダーの丸い座卓。 直径1200。
オークの節有材。 ラステイック風。
たびたび書いてるけど節が入る木材は材料としてはB級C級です。
雰囲気はあるしそれが良いんだけど質は悪くなる。
既に割れが入ってる木材なんかは以ての外。

というわけで節有の天板の場合は節無しよりも安くしないといけない。
絶対です。使命感です。
雰囲気あってええやろ!つって高い値段で出すのは間違ってます。
この座卓天板も節無しに比べたら5万円くらいは安くなります。頑張ってんねんで。










































































最近内容が薄いぞ、と指摘があったので今日は長々書こうと思います。
主に愚痴やけど。

昨日、取り壊し予定のご自宅に家具がたくさんあるから良かったらどうですか?
というお話を頂いて引取りに伺いました。
おじいちゃんおばあちゃんが住まわれていたご自宅。 ええ家具がたくさん。

年明けから手を入れてまた出していきます。
たぶん1月末か2月頃にまたSALEもやります。



数点は修理して使われるとの事で、それも嬉しい。
写真が悪くて申し訳ない。また直した時に綺麗に撮ります。
北海道民芸家具です。幅広(1500とか1200とか)のチェストが4点あります。
総無垢の樺材を使っためっちゃ重厚(めっちゃ重たい)で綺麗な家具。
状態も凄い良い。
北海道でたくさん採れていた樺材を使った家具。
大阪の会社が昭和39年に販売を始めた「北海道民芸家具」
2009年に廃業したのを飛騨産業が北海道の工場含めて買い取って
今も継続して造られています。
このシリーズです。https://kitutuki.co.jp/products/hokumin
そりゃもうええ家具なのです。造りもデザインも材質も。値段を見ても分かるように。
例えば古民家とかに置けばめっちゃカッコイイです。
格安で出すので気になる方はお早めに。
製品の質で言うと骨董品とまでは行かないけど製品としては最上級。
これは自宅で使ってる食器棚のリメイク前なんだけど
比べると質だけで見たらモノが違う。 
でも分からんじゃないですか、民芸家具と↑のと質がどう違うって。
専門でやってる人じゃないと。
まして好みはそれぞれ。 家の雰囲気に合う合わないもあるし。
質が良いからそっちが絶対に良いわけではない。
話がそれますが、僕らの身近にある家具、その歴史って実はすごく短い。
国内で家具の量産が始まったのは戦後です。
それこそカリモクやマルニとかが同じ形で大量に造って日本中で売る、っていう形を始めた。
1950年代からなので実はまだ70年も経っていない。
それ以前はどうやったかと言うと、日本中で地元の家具屋さんが家具職人に頼んで造ってた。
同じものも造るけど小規模でそれぞれ1つ1つ、地元で造ってた。
同じようなデザインもあるけど今でいえば全部オーダーメイド。
そっちの家具の歴史はめっちゃ長い。
量産家具は当然たくさん売れないといけないのでデザインも仕様も平均化していきます。
景気の良い時代には豪華で値段の高い家具もたくさん出せるようになる。
逆にカリモクなんかは高級路線から突板を使ってワンランク価格を抑えるようになる。
現代は海外の安い労働力と材料を使うことで価格はめちゃめちゃ安くなった。
レトロ、アンティーク、ビンテージ、骨董
色々と呼び名がある。今もまだ古い家具は一部では人気ですよね。
けどそれがどこのどんな家具を指すのか、全然ハッキリしない。
僕も昔から古い家具が好きで色々見てきたつもりやけど実際修理したり
こうやって引取らせて貰うことで分かってきたけど、それまでは全然知らんかった。
量産した家具でも趣きのある古いのはレトロでアンティークだって言われる。
同じ時代でも呼ばれない、求められない家具もある。
骨董品と言われるような家具だと大抵の方は興味が無くなる。高いからね。
安さって実は凄く大事で、レトロでビンテージでも値段が高いのは避けられる。
質は正直あまり重要視されない。
昔大好きだった小道具屋さんが神戸にあって、今は無くなってしまったけど、
珍しい食器や小道具、家具がたくさんあって、家具は店主さんが修理してた。 
ボロボロで売られてるようなモノは見たことがない。
食器類なんかもいつの年代のどこ地方でどういう経緯で、って説明してくれた。
けど安かった。 今考えても破格やったと思う。
一方で古い釘をええ感じにディスプレイして1つ1,000円とかで売ってる店が大嫌いやった。
直しもせずにガタガタの椅子を「アンティークです!」とか言っちゃう店も。
骨董でもなく、リサイクルショップでもなく、古いモノを売るって難しいけど簡単。
レトロが売れる、価値になるから。
分かるけど、納得できない。
古いから良い物ではない。 
古いのを雰囲気あるからって直さずに使って壊れたら捨てる。
それってレトロとか何とかが好きな人が一番嫌いそうな『使い捨て』じゃないすか?
古い家具の良さが分かるなら、むしろオーダーで造るほうが筋通ってませんか?
なんでそれをお店側は伝えないのか。 一番分かってるはずなのに。
『ハンドメイド』って言葉もレトロと同じ。
ハンドメイドです!が売れるんかもしれんけど、海外で量産された家具も、最後は人が造ってる。
ハンドメイドじゃない家具なんてあんまりない。組み立ても自分でするIKEAくらいかな。
「ハンドメイドのぬくもり」 とか言うけどそれは質が悪いのを誤魔化してるだけ。
1つ1つに違いが生まれる、量産に無い良さは確かにそこにある。
けどそれは質が落ちるってこと。 1つしか造らないから当然。
んで、こういうのは全部自分に返ってくる。
リメイクで家具を安く出す。 
質が良くても悪くても、元の値段は関係なく、修理にかかった値段だけで出す。 
それでやってきてるけど、
元々安い椅子やけど修理に手がかかって1万円。
元々は高い椅子やけど修理はほとんどないから2千円。
それでええんか?って思う事もある。
昨日、4年前にオーダーで造らせて貰った家具に不具合で出たよ、と連絡も貰った。
どこが壊れたのか聞いてみて、
「なるほど、そういう壊れ方するのか」って思った。
明日手直しに伺ってなんでそうなったのか、考えます。
次に同じような造り方をする時はそれを踏まえて作れる。オーダーメイドだとそういう事もある。
量産する家具ならそれを改善してバージョンアップできる。
だから量産のほうがオーダーよりもある意味では質が良いんです。
手作りだから質が良い、全部がそうではない。
それやとオーダーする意味ってあるんか? って思う。
それでも、
上っ面をなぞっただけの雰囲気レトロでヴィンテージな売り方。
モノヅクリの上っ面をかすめただけのハンドメイド推し。
そんな仕事はしたくない。
なので悩みながら続けます。こんな感じで。
よし!纏まらんかった! 


 〒586-0021 大阪府河内長野市原町4-1-30
 TEL 0721-53-6505 
 FAX 0721-55-1025
AM10:00~PM19:00 火曜定休