年末にテレビボードを納品させて頂いたお客様。
サイドテーブルも合わせて造らせて頂きました。
これは修理。 ダイニングチェアの背中、スピンドル折れ。
手で削ってます。 旋盤が欲しい。
食器棚の再塗装修理。
繰り返しになるけどまた少し木材の話を。長いです。
甘削りのオイル仕上げ。
1枚の幅で40cm超えるのが入ったから4枚剥ぎで作ります。
基本的に家具で使う木、仕入の木には節がありません。
ありませんじゃなくて節がない木材を買っているしそれが普通。
「節有の木材を入れて下さい」と伝えれば入れる事もできます。
小さいのとかは少し入ったりもするけど。
そもそも節ってなんだって話ですが。
↓こういうのです。 黒いとこ。 凹んでたり埋まってたり色々。
最近はわざとこういう木材を使う家具もあるけど基本は使いません。
節は立木だったときの枝部分です。だいたいは。
こんな感じ↓
こんな感じ↓です。 横に切れば丸太になる。
1枚板は高いし良いものだとされるのも分かると思います。
広葉樹で幅が50cmを超えるような木材って立木の時には大木。樹齢100年超え。
テーブルの幅80~100cmとかを1枚で取るには樹齢何百年の木でしか無理です。大木にも枝はあるから節は入るけどこんだけでかいと中の方とか下のほうは節がない。
なので1枚板の節無し、虫食い無し、などは希少で高級品。
長くて狂いも少なく節もないでかい1枚板は高く売れる。
用途によって取り方は違ってこれは針葉樹で建材やけど、
木材屋さんは丸太を買ってこんな感じで製材して木材として販売する。
なんで節があるとダメかと言うと、狂い(反りや割れ)が出てくるからです。
うまい例えが思い付かないんだけど、
木は丸太の状態でバランスが取れるように成長する。
内部で色んな力が色んな方向にかかっててそれをバランスとれるようにするから
木目も色々になるしまっすぐ垂直じゃなく育つ。
それを切り倒してスライスして、乾燥させると力のバランスが崩れて反ったり割れたりする。
綺麗に製材されて乾燥した木でもカットした途端に締め付けてきたり反ったりする。
だから使わないし木材屋さんはなるだけ節を外して製材する。
節が入ったら売れないから。
言い方は悪いけど節がある木材は良い木材を取った後の余分なとこ。余り。
北海道の製材所から運ばれてくる木、積むようのパレットに使ったりしてるからね、余りのとこ。
節や割れは雰囲気になるしアクセントにもなる。それが恰好良い。
確かに。僕もそう思う。
よくビンテージ物の雑貨とか家具でガタガタで節だらけやけど恰好良いのあるじゃないすか。
あれとかも余った捨てる木やから削ることもせず釘をバシバシ打ち込んでとめる。
無骨でかっこいい。
けど品質としては最低。
1枚板もそう。
国産メーカーの無垢ダイニングテーブルは細かく剥ぎ合わせて造られているのが多い。
幅の広い木を使うと木目のデザインに個体差が出ちゃうから、ってのもあるけど、
節や割れが入れずに品質を良くするから当然そうなる。
本当に綺麗な1枚板でなければ、剥ぎ合わせのほうが品質は良いと思う。
けど1枚板でしか出ない雰囲気がある。
節があると無骨でカッコイイかもしれない。
どっちが良いかは人それぞれ。
けど分かって欲しい。
節や割れのある木は良い木材じゃない。
それを活かして雑に造るなら価格もそれなりじゃないとおかしい。
捨てられるような安い木を使ってるのにちゃんとした木材を使った家具よりもずっと高い家具がある。
確かに、やってみると手間はそんなに変わらなかったから安くするのは難しいんやろけど。
せめて同じか少し安くないとおかしくないか?
『味があってカッコイイでしょ?』 の前にちゃんと説明しないといけない。
良い家具、良い木材って何なのか。
家具屋がちゃんと説明しないから、しないで「良い木です」「雰囲気あるでしょ」
って売ってるからいつまでも伝わらない。
オーダーで作る時は色んな話をして、ご要望をお聞きして、
例えば無骨なガサガサの感じがお好みなら、品質は落とさずに
できるだけ風合いだせる方法でつくります。
もっと節入れて!ガサガサにして!割れも入れて欲しい!
ってことなら品質落ちますし割れは広がりますけどOKですか?
って確認してOKなら造ります。
そうやってできたのが甘削りのオーク材ダイニングテーブル。
〒586-0021 大阪府河内長野市原町4-1-30
TEL 0721-53-6505
FAX 0721-55-1025
AM10:00~PM19:00 火曜定休