2014/02/09

USED追加。考えた事その②

毎年2回くらいは積もる雪。

だいたい毎年のように納品と重なってひどい目に合うんですが、
今年は回避できました。

昨日はお昼からお客様もボチボチきて頂けて、良い日でした。

今日は3件、打ち合わせがあります。
楽しい提案ができればいいな。


USED品がいくつか入りました。

珍しくベッドです。チェストベッド。
今もファンの多いカントリー家具メーカーの廃盤商品。
状態良いです。 収納も深くてお勧め。
全体汚れ落とし、色補修、抽斗修理、取手修理
 ¥48,000(税別)
(展示場所が無いので店頭には出していません。
 現物をご確認されたい場合は事前にご連絡下さい)




























でっかいサイドボードも。幅2m。
こちらは開き戸片側のガラスがありません。
修理完了後にまた出します。




























またまた、from デンマークの椅子が修理で入ってます。
座面の張替。
綺麗な椅子です。 曲線美。




























タモ材(アッシュ材)とナラ材(オーク材)について、
店頭でご質問をお受けする機会が多いです。

どこが違うの? って。

検索すると色々でてきて、概ねその通り。

固さではナラのほうが固いです。
加工してると全然違います。
ナラの加工してからタモを削ると、針葉樹か! と思うくらい柔らかい。
けど、どっちも固いです。強度的に大きな差はないです。

木目は違うと言えば違うけど、家具屋や家具造る人、家具マニアでなければ
違いはほんとんど分からないかも。

虎斑とか、まぁ色々違いはあるんだけど、
同じ樹種でも木目に差はあるし、板目・柾目によっても全然変わる。

その中で、僕が思う一番分かり易い違いは色を入れた時の雰囲気です。
(これも塗装の方法で変わりますが)

タモは木目が浮き出るような感じがあります。
同じ色で塗装しても、このように。



























箱になってるのがタモです。

特に板目だと木目が目立つので、ちょっと和風な雰囲気に。

あえて和風にしたい時にはタモを使ったり。
濃い色でスッキリ作るならナラを。
無着色の木地色はどちらも綺麗です。

同じ色で塗装しても雰囲気は全く違う。

ウォールナット色でタモを塗装しても、ウォールナットの雰囲気は出ません。
あの色、あの感じはウォールナットの木目だから出るもの。

木は面白い。





東京旅行で考えた事、その②

遊んで貰ったお友達は靴を造る関係のお仕事をされていまして、
聞いてみたかった件について、お話しができた。

これは家具も含めてモノ造り、モノの価値、全部に当て嵌まる事で、
もの凄く大事で、且つ難しい問題。

一言でいうと、「僕の靴、どうですか?」って聞きたかった。

お洒落かどうか、は問題ではなくて。

一応僕も服は気を使ってるつもり。

けど靴も服も造ったり売ったりしてるわけじゃない。勿論素人。

そんな僕がいいなー、と思って買って、履いてる靴、

靴を仕事にしている方(専門家)から見るとどう見えるのか。
仲良い人じゃないとなかなか本音の感想なんて聞けないから、
聞ける!と思ってウキウキしてたらお友達から切り出してくれて
めっちゃ嬉しかった。

履いてたのはアメリカの有名な老舗メーカー、ボチボチの革靴。

リアクションが、
「そうなるかー、やっぱりなー、くやしいなー」 みたいな感じで、


その反応だけで全部分かった気がした。

モノ造りをしているお知り合いを見ていると、
やっぱりみんな自分が使う、身に着けるモノにはこだわりがある。
そんな人が何を選ぶのか、気になる。
だからこそ、僕も聞きたかった。

何を確かめたかったのかというと、

僕も日々、
「その家具を買うならもうちょっとプラスしたら本当に良い家具買えるのに!」
とか思うわけです。
「やっぱりネームバリューには勝てんなー」 とか。
モノにこだわりが強い方がどんな家具を選ぶのか、気になるし。



お客さん側の立場から、専門の方がどう思っているのかを聞いて、
そこにあるズレを直接感じてみたかった。


僕も家具以外のモノ選びは、
専門の方から見たら、「それになるかー」ってモノを選んでる。
それを良いモノだと思ってる。

全然間違いじゃない。

靴の方が分かり易いから靴で例えると、

専門の方からすると「それになるかー!」な僕の靴も、
僕は気に入って、満足して使っているし、
そんな靴でも「そんな高い靴履いてんの?」って言う人もいると思う。
「靴にそんなお金使うなら違う事に使うわ!」って人も。


詳しいとそれだけ良いモノを選びたくなるけど、
そこに価値を求めていない人もたくさん居るのが当たり前。

そもそもお洒落や快適な空間なんて興味ありません、
という人も勿論いる。


例えば車。
僕は全然興味がない。
見た目と燃費、価格くらいは気にするけど、
スペックがどうとか、最新の何やらがどうとか、
全く気にならない。そんな事より見た目と値段。
手入れもしないし汚れもキズもそんなに気にならない。

車好きな方、車の専門職の方からすると、ガッカリだと思う。


本当に良いモノを長く使って欲しい!

造る側はきっとみんな思っている。
良し悪しが分かるからこそ余計にそう思う。

けど、押し付けてはいけない。

求めるモノは人それぞれ。


どうですか! 元も子もないでしょ。

じゃあ何の為にモノを造るのか。

分かる人だけが分かってくれたらそれでいいのか。



次に欲しい靴を見付けた時、その友達に相談したとする。

「それ買うならこっちの方がいいよ」
「なんで?どこが違うの?」

って教えて貰ったとする。
教えて貰った靴を売ってるとこに見に行く。
比べてみる。

なるほど!違う! と思うのか。
ん? 別に変わらなくない? と思うのか、
違うのは分かるけど、、高いから最初のにしよ、と思うのか、

デザイン、価格、質 を天稟にかけて、
どれを買うかは自分次第。
そこからどれを選らんだとしても、前よりは詳しくなる。
選んだ理由が付く。

何がどう違うのか考えながらモノを選ぶと、
モノ選びが楽しくなって、色々見るようになって、
少しづつ詳しくなって、そうするとますます楽しくなって。

そうやって買ったモノは想い入れがある。

価値を決めるのはいつだって自分。


高いから良いモノじゃない。
安いから粗悪品というわけでもない。
オーダーだから良いわけでもない。


家具についてお話しして、注文を貰えなくても、
「為になったわ、ありがとう」 と言って貰えるだけでも嬉しい。

造ったモノを使って貰って、
「やっぱりいいね」 と言って貰えたらめちゃくちゃ嬉しい。

家具にもっと興味を持って欲しい、家具好きが増えたら嬉しい。



「そうなるかー、やっぱりなー、くやしいなー」 っていうリアクションは、

もっと良いモノがあるのを知ってほしいという気持ちと、
それができていない現状に対して悔しいんだと思う。

どこに価値を求めるかは人それぞれやけど、
自分の思う良さを、造るモノや言葉を通して伝える事で、
興味を持ってくれる人を増やしていきたい。

そしたらもっと楽しくなるやん。 って事の再確認。

それをこうやって文字に起こして再々確認。



長くなった割に収集付かず。さぁ仕事仕事。



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