2013/08/23

ガラスケースの修理

昔からの家具、大事に使われているのを見ると嬉しい。
そんな家具の修理をさせて貰えるとこれまた嬉しい。

堺市浜寺にある大正時代の建物を利用された複合shop 『遊 yu』さんの
日替わりオーナーのお店 『cafe らるご』さん

建物も置かれている家具も、素敵でした。

修理したのは作家さんの作品を展示しておられるガラスケース。なかなかの年代モノ。

全体がグラグラになってしまっています。ガラスにも一部欠けています。
元々強い作りの家具ではなさそう。高さはあるのに横に桟が1本も入っていない。
たぶん、枠になるガラスと棚板をガチっとはめる事で揺れないようにしていたのでは?
なので木部の接着が外れてゆるくなると、全体がグラグラになります。

一度持ち帰って、まずはバラバラに。
元の作りはしっかりしてます。 桟入れないとダメかと思ったけど何とかなりそう。
汚れを落として、ちょっと補強して、ガラス入れ替えて、
接着!
見た目はほとんど変わらないけど、しっかりしました。
まだまだ長く使えます。
 
ついでに建付けが悪くなっていた茶箪笥の扉も修理。
引き戸は木と木がこすれて少しづつ削れてしまい、戸が外れ易くなる事があります。
少し木を足してあげるとすぐ直ります。
 
楽しい修理でした。 たくさんお話もさせて貰いました。
らるごさんのblogにも載せて頂いてます。→ http://blog.largo.secret.jp/
 
 
昨日からこのでっかい輪切りのケヤキ座卓と格闘中。
ひっくり返したり移動させたり、1人では無理や!
けど1人で何とかやってます。 腰抜けそう。
 
木を触る仕事。 家具を自分で作ったり直したり。
「良い仕事やねー」 って、言って頂ける事も少なくないです。
自分でも楽しい仕事やと思います。
 
最近、転職を考えている、という話を知り合いの職人さん2人から聞きました。
二人とも僕よりも年は若い。
詳しく聞くてみると、2人とも結婚を考えていると。
 
結婚して、子供ができたとして、今の仕事で家族を養えるのか?
先が見えない。いつ仕事がなくなるかも分からない。給料が安い。
 
職人として働き続ける事に不安を感じて、転職を決める。
好きな仕事だったんだと思う。そうじゃなきゃ結婚する前に辞めてるはず。
 
好きならやりたい事やろうぜ!とか。 気合いで何とか!とか。 
勿体無い!とか。 いっそ独立しちゃえば?とか。
 
思うけど、そんな簡単に言えまへん。気持ちは分かる。
 
それでも、こうやって直接お客様とお話しながら仕事をしていると、
そう悲観する事もないかもよ、って思える事がある。
 
厳しいけど、それでも続けるためには何が必要?
 
技術なのか、センスなのか。根拠のない自信なのか。
 
「憧れられる仕事をする責任」
 
業種は違えどある人が呟いていた言葉。 噛み締めて仕事します。
 
 

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