2013/11/30

「和解」を再読。

作家、絲山秋子さんの小説が好きです。

「海の仙人」 「袋小路の男」 などが有名。

「妻の超然」が文庫化されたみたいです。
超名作なのでお勧めでございます。

FM群馬でラジオパーソナリティーもやってはるんだけど、かける曲が幅広い上に最高です。


絲山さんのブログを見ていたら志賀直哉についての記事があった。


  「和解」で、大泣きした。
  何度も読んだことがあったのに前とは全然違うかたちで心がガタガタ揺れた。
  ほかの小説もとにかくすばらしくて、今までそれに気がつかなかった自分はどれだけ幼かったのかと思った。
  自分はそこそこ短編なんか書けてるんじゃないかと思ってたけれど、まだ全然だめだ。
  目が覚めた。「志賀直哉の列」の一番後ろにおとなしく並ぼうと思った。


と、いうわけで、「和解」をもう一度読んでみた。

僕は本を読むただの人。

「志賀直哉の列」の一番後ろにおとなしく並んだ絲山さんを列には並ばず横で見てる人、です。
なのでこれからの絲山作品を読む楽しみがまた増えました。











































本棚を見たら3冊あった。「和解」
ついでに「暗夜行路」の(後)が行方不明やないか!

うちの本棚にはこうやって同じ本が複数ある場合があります。
CDもたまに同じのがあります。
持ってるの忘れてまた買う、っていうパターンもあれば、
ブックオフとかで叩き売られてるのをわざと買う事も。

音楽仲間のクズ野郎と「救出」と呼んでいた行動。

自分はもう持っているめちゃくちゃ良いレコード、本。 
それが100円とか、相場とかかけ離れた破格で売られているのを見ると、
買って誰か好きそうな友人にあげようと。もしくは売りつけてやろうと。

ほんで結局あげる人がいなくて溜まります。


色々読むけど志賀直哉と福永武彦は特別好きです。
全集で持ってるのもこの2人だけ。

「和解」を読むのは久しぶり。

ガタガタ揺れはしなかったけど、前読んだ頃とは違う感じ方。

志賀文学の楽しみ方については長くなるからやめときますが、
小説や文学をたくさん読むほど、新しい発見を見付けられる作風やと思います。

上手い。とにかく上手い。



本やレコードを売る事を異常に嫌う割に
中古品を漁っててその恩恵に甘えまくってるわけですが、

売ったらあかん理由がここにある。

年を取り、家庭環境・生活環境は少しづつ変わる。
考え方も少なからず変化する。

働いてみて分かる事、
失敗して分かる事、
結婚して分かる事、
子供ができて分かる事、


実際その立場になると、
「なるほど。分かってるような顔して、今まで何も分かってなかった。」 となるわけで。

「和解」は息子と父親の話です。息子目線の。
若い頃に読むのと、結婚してから読むだけでも捉え方は変わるけど、
自分が父親側に、息子が反発するようになった頃に読むとまた全然違うんだろうな。

今は何とも思わない作品が、突然名作に変わったり。
好きだった作品の気付かなかった面白さを見付けたり。

今は気に入らなかったモノでも、20年後の自分は気に入るかもしれない。
もしかしたら今好きなモノの全然違う良さに気付くかもしれない。

今日の自分を信じない。明日の自分に期待する。

消費してしまうだけじゃツマラナイ。
あの頃は~的な回顧主義でもなく。 常に積み重ねていきたい。


年を取って、リタイヤした時には、

溢れる程の本とレコードを楽しみ尽くしてやろうと思ってます。


人と同じく、モノにも出会いと物語がある。

捨てるより長く使うほうが積み重なるものがある。

と、無理やり家具につなげて。


USEDのチェアを修理しました。







外れて割れて、かなりバッキバキやったけど、
直りました。

新品同様にはしていませんが、その分短時間で修理できたんで安く出せると思います。


今日は今から大阪市内へ納品!



  

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