2015/01/28

ウォールナットダイニングセットとリメイク天板。

オーダー頂いたダイニングセットが完成。

1800×900のテーブル。2枚剥ぎ。
両側にベンチ。短手側にチェアを形違いで2脚。
全部ウォールナット。









































作業場じゃなくてご自宅に納入してから撮るともっともっと綺麗なはず。
完成後に見に来て頂いて、後は納品を待つのみ。楽しみです!


ウォールナットは幅広の材料がなかなか手に入り難くなっています。
家具にもよく使われる良い木です。一番好きかも。

一枚の木材(1枚板)で幅1mを取ろうとすると、単純に木の直径が1m以上必要。
ウォールナットで直径1mに成長するには200~300年くらい。
50cmでも70~100年くらいかかるみたいです。
広葉樹の場合だいたいそんくらい。1年で数ミリしか成長しない。
幅の広い木材は使い尽くされてなかなか取れなくなってます。

針葉樹はすくすく育つ。木目の間隔が広いでしょ?
あれは1季節でそれだけ育ったってこと。
すくすく育つ。だから柔らかい。
広葉樹は木目が詰まってるから固い。

1枚板って高い。そりゃ何百年と育てて、伐採して板に加工するんだから高い。

1枚板は節も入るし割れも出やすい。けど雰囲気がある。
剥ぎあわせ(数枚を継ぎ合せて造る天板)は1枚板よりは安くなる。
幅が狭いからもっと安いのでは?って思うけど、1枚と違って剥ぎあわせる加工をしないといけない。
そのぶん手間がかかるけど割れや反りも出にくいし、節もないから高品質。
でも1枚板にしかない風合いは薄くなる。
2枚剥ぎはその中間くらい。

何にせよ、木材があればこそ。
ウォールナットが無くなったから今から植えたって1mになるのは200年後。
























 
仕入れた木材。
幅30cmくらいやけど、それでも僕より年上。
できるだけ無駄にせず、活用したい。
 
お肉も野菜も勿体ないから残しちゃダメ!
 
って言教わるじゃないですか。
木材も同じ植物。使わないから捨てるじゃなくて、直して誰かに使って欲しい。
 
というわけで、リメイクした家具も売っています。
 
ちょこちょこ説明してますが、うちでは家具の買い付け、買い取りはしていません。
家具をオーダー頂いた際に引き取る今まで使っていた家具、
どうしても使わなくなったから捨ててしまう家具、
 
それをお引き取りさせて貰って、直します。そのままは売りません。
金額は修理にかかった費用のみ。 家具本体の価格はゼロです。
ダイニングチェアの座面を張り替えたら、張り替えの工賃と布代が商品代金。
だからもう一回張り替えたら同じくらいの値段。
 
なので痛みが少ないと修理も少なくなって安くなります。
モノ自体の品質とか元々の価格は関係ない。
 
 
 
サイズが合わなくなったからテーブルの天板を作り直したい。
というご依頼を先日頂いて作らせて貰いました。
 
元の天板がこちら。お引き取りさせて貰いました。

 
 



































1800×900。 タモ材総無垢。剥ぎあわせ天板。ウレタン塗装。
キズや汚れ、ほとんどありません。
めっちゃ綺麗。天板は修理しなくても大丈夫かも。

価格は脚の製作費だけなので5万円前後くらい。
再塗装の場合は塗装費用が+必要です。その場合はサイズや形の変更も可能。

新品の1/3くらいで出せるので気になる方はお早めに!





昨日は久々に、ほんとに久々に映画を見た。

『SMOKE』



10年くらい前までは本と音楽と一緒くらい映画が好きでした。
1週間に4本借りる、を何年も続けてた。
書いてて思いだした。

最初は自分の見たいのばっかり借りてたけど、
そのうちにそれだとジャンルも偏るし次第に見たいのも無くなってくるから、
今自分が見たい1本、洋邦問わず過去の名作、ハリウッド、B級アクションorホラー。
各1本づつと決めて見てたんや。
結果、学生最後の頃はレンタルビデオ屋でバイトしてた。

いつからか映画で2時間、時間を使うのが勿体無いと思うようになった。
本は途中で止めれるしどこでも読める。映画は再生したら最後までノンストップ。
2時間拘束されるのが嫌。拘束しとるん自分やけど。
ここ10年くらいは数える程しか見てない。
とはいえ、サッカーも2時間。アメフトなんか3~4時間。
ただただ興味が無くなっただけか。


先日この映画について話しているのをラジオで聴いて、また見たくなった。
その頃いろいろたくさん見た中でTOP3に入るくらい好きだった映画。『SMOKE』

エンディングがTom Waits / Innocent when you dream
パーフェクト!



見方も変わるかな、と思ったけど何も変わらなかった。
やっぱり大好きな映画。


好きやった映画を色々見直したくなって、
さらに全く見てなかったこの10年間の分も色々見たくなって、困っています。
時間が足りない。

タイミング悪く最近読んでる本がどれも面白くて。
柴崎友香 「パノララ」 がめちゃくちゃ面白い。柴崎さん凄い。
買いそびれてた今月の文學界が届いて、又吉直樹「火花」も読まないとだし、
新潮に掲載されてた服部文祥 「K2」 が面白くて、
そしたら内容繋がりで映画の『生きてこそ』も見たくなったり。

スーパーボウルもあるし。時間が足りない。困った。

とりあえず働こう!



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2015/01/16

答え合わせ。修理の椅子達。

外しました。芥川賞予想。

受賞作は 小野正嗣 『九年前の祈り』

























どちらかと言うと古典的な、王道的な純文学路線。
質の高い小説なんだけど、目新しさは無いから取らないと思ったら、取りました。
良い小説です。奇を衒わない、シンプルな文学。

なかなか分からんもんです。だから面白いんだけど。

直木賞を西さんが取りました。西加奈子さん。
泉北出身なんやね。知らんかった。一度読んでみよう。

ちまたで話題、ピース又吉さんの処女小説が2月の文學界に載っています。
おかげで文學界が売り切れ、重版。何か4万部刷ったとか何とか。
文芸誌はだいたい1万部くらいしか刷られていません。
図書館や学校、公共施設に置かれる分を抜いたら3000人くらいしか読者はいないとか何とか。

買った人がついでに他のも読んで、来月号も買うようになったらいいな、とか思うものの、
注文するのが遅かった為、買い逃しました。文学界だけ。売り切れで。
何か既にオークションなどで値段が上がっております。
なんてこった。

これだから芸能人が載ったりするとろくなことがない!

と言いたいところだけど、又吉さんの好きな本とか作家さん、好みがすごく近い。
だから楽しみにしてたんだけども。 まぁどこかでそのうち買えるでしょ。


























 
 壊れた椅子がたくさん修理で来ています。
クラシックなのが多い。
1つ1つ直して行きます。

チェアをご注文頂いたお客様から不要だということで頂きました。
イタリア製のチェア。
これはリメイクで出させて貰います。捨てるなら直して誰かに使って欲しい。
手が空いたら張り替えますが修理前にご連絡頂けたら生地を選らんで貰えます。
好きに選らんで頂いても、こちらで生地選んでも値段は同じです。
だいたい1脚 18,000円くらい。気になる方はご連絡を。

 

初対面の方と音楽を話をしていて、あのバンド、このアーティストが好きだ、という話で
Lali Puna って名前が出てビックリした。 
久々に聴いて、やはり良い。


 
関係ないし似てもないけどコレ今でも超好き。



凶悪にカッコイイやつ。







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2015/01/08

2015年始動。 152回芥川賞の予想。

今年も飛躍せずとも低空飛行でいきます。
低空で飛行しながら少しづつ上昇するのって凄いエネルギー要るよね。
いっそ急上昇してなだらかに下降するほうが楽そう。
知らんけど。

今日からお店も開けています。

年末がバタバタだったのでやっとこさ大掃除。

端材が山盛りになってきたので焚き火会で燃やしてしまおう。


明日は早速ですが奈良行って、和歌山行っての強行軍の為不在です。
スイマセン。 土日はずっと居てます。

納品や引き取り、見積もりで外に出てしまうと店を閉めないといけない、
ジレンマに苦しんでいたわけですが、
今春からもしかしたら!助け舟が! というお話も頂いて嬉しい限り。

まぁゆっくりやります。




そろそろ芥川賞の発表です。
年始でちょこちょこ読み直してみました、候補作はこちら。

152回芥川賞候補作。

・上田岳弘 『惑星』(『新潮』8月号)
・小野正嗣 『九年前の祈り』(『群像』9月号)
・小谷野敦 『ヌエのいた家』(『文學界』9月号)
・高尾長良 『影媛』(『新潮』12月号)
・高橋弘希 『指の骨』(『新潮』11月号)

今回は難しい。
けど本命、対抗、大穴、みたいな予想はほんとつまらないので言い切ります。

経歴とか候補回数を考えると『九年前の祈り』かな、と思ってたんだけど、
読み直した結果、たぶん取れない。

選評にもあったけど、上質な小説です。純文学らしい、質の良い作品。
けど得てしてそういう作品は取れない。新しくないから。
僕はそういう古典的な純文学が好きだけど。

『影嬪』は無いです。高尾さんは作家を続けるなら近いうちに取ると思う。

『ヌエのいた家』もない。直観的に。

今回はたぶん選考が長引きます。
飛びぬけてコレってのが無いのと、
『惑星』を強く推す人。反対する人がいるはず。

『惑星』は面白いんだけどSF要素が強すぎるから評価が分かれる。
最近の新人作家の中では飛び抜けてる。新しい。

『指の骨』も絶賛されてるんだけど、これはまたちょっと違って、
新潮新人賞の時に川上さんが選評に↓って書いてるんだけど、
 
 

 物語内容を超えて、小説を構成するもののすべての水準が極めて高い。
 とりわけ描写と比喩は秀逸である。

新人で若い作家が戦争文学をリアルに書ける、そこが評価されいて、
この人が書いたことが評価されている小説。
新人じゃない年配の作家がコレを書いていたとしたら?

そう考えると、自分しか書けない世界観のある『惑星』と比べた時にこっちが取る可能性は低い。

だから2択です。
『惑星』 か 『該当なし』か。 それ以外は無いと思う。

結果は反対する選考委員を振り切っての

























上田岳弘 『惑星』 が受賞。 だと思う。

僕は上田さんの小説が好きではないです。むしろ苦手。
古典的なのが好きなんや!


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